| 今月の季題 | ５月の季題を山茶花の各地の句会の 兼題と会員の例句から選びました。 |
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卯浪 ５月１日 夙川句会兼題 意外に天候が不安定な時期もある５月ごろ。 強めの風が波を起こします。 卯の花の時期だから“卯”浪と名付けられたと もいわれます。 |
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卯波立つ橋杭岩のあたりより 榛原 佐藤弥澄 |
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筍 ５月２日 水無瀬句会兼題 竹の地下茎から伸びてきます。 日の光を受けないうちに掘り出すのが筍掘り のコツとか。懐中電灯で探り当てました。 傍題＝竹の子、たかんな、笋 など |
| 竹の子飯好きだつたねと供へけり 吹田 横田昭二 筍の動けば鍬をゆるめけり 豊中 北村好作 茹であげて筍の皮持て余す みなべ 山内恵子 |
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花水木 ５月１０日 堺句会兼題 明治の末期、当時の東京市長・尾崎行雄は日 米親善の象徴として桜の木をワシントンＤＣ に贈りました。 その返礼としてアメリカから贈られたのが、 この花水木でした。 |
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放射状に伸ぶる町並花水木 奈良 髙橋 翆 |
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更衣 ５月１６日 百舌鳥野句会兼題 昔は、旧暦四月朔日に夏服に着替えました。 現代は個人の体感で、それらしいと感じたら それらしい服装に着替えるようになっていま すが、こんな季節感、大事にしたいものです ね。 |
| 更衣延ばし正解なる日かな 猪名川 坂本みつを 取り敢へず四五枚ほどの更衣 下関 山口直美 更衣して別人となりにけり 北九州 加村幸弘 |
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新茶 ５月１７日 ひびき句会兼題 “夏も近づく八十八夜トントン”などとふざけ て唄ったこと、ありませんか？ 色も香も、まさしく“新”茶です。 傍題＝走り茶 |
| そろそろと思へば新茶届きけり 吹田 西村妙子 珍しき菓子手に入れて新茶汲む 箕面 堀井京子 宇治なれば床几の風の新茶の香 大阪狭山 久保倫子 |
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薄暑 ５月１７日 豊中句会兼題 気温２５度以上が夏日、３０度から真夏日。 最近では４月、春のうちに真夏日＝極暑にな ることも稀ではなくなってきました。 爽やかな暑さが懐かしくも感じられます。 傍題＝軽暖 |
| 無精髭少し目立ちて薄暑かな 高槻 吉井 薫 堪能のミニコンサート街薄暑 大阪 柳沢裕子 ウォーキング終へ夕さりの街薄暑 倉敷 大上宏己 |
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根切虫 ５月２２日 京阪句会兼題 本人（？）はなぜ掘り出されたり踏んづけら れたりするのか、きっとわかっていないでし ょう。 ただ一生懸命生きているだけなのに・・・・ このまま育ったらどんな虫になるのかな？ |
| 畝立てて根切虫掘り出されたる 京都 松澤新陽 その上を掘ればかならず根切虫 京都 織作香代 厭はれて生きるさだめの根切虫 枚方 吉本隆太郎 |
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卯の花腐し ５月２６日 南句会兼題 旧暦の４月を“卯の花月”ともいいました。 その時期に降る雨が「卯の花腐し」。 思いもよらず長雨になる季節でもあります。 |
| つくばひのあふれ卯の花腐しかな 大阪 小林真須美 屑籠の溢れ卯の花腐しかな 堺 伊藤とし子 鈴の緒のしめり卯の花腐しかな 高石 吉田富枝 |
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